春に黄緑色の花びらを咲かせる柳森神社の御衣黄桜が伐採、いつの間にか切り株のみの姿になっていた。
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柳森神社
柳森神社は秋葉原から神田川を渡った先、反対側にある神社。
それほど広い敷地・境内ではないが、周辺で生活をするもののみならず、秋葉原を訪れるひとたちにとっても四季折々の風情を楽しませてくれる憩いのスポット。
柳森神社に住みついているねこ
梅雨の時期、手水舎に浮かぶ紫陽花
夏の終わり、お彼岸の時期に咲く彼岸花
秋の訪れを感じさせるトンボ
御衣黄桜
そんな柳森神社でも、ひと際 季節を感じさせてくれる春の「御衣黄桜」
御衣黄桜(読み:ぎょいこうざくら)は、遅咲きの桜で黄緑色に咲くめずらしい桜。ソメイヨシノが散る頃に咲きはじめ満開になり、春を少しだけ長く感じさせてくれる。
柳森神社境内、頭上の御衣黄桜を眺めるお狸さま
そんな桜の樹に取り付けられた札の説明には以下のように書かれてある。
貴族の装い、御衣黄桜
神田須田町の柳森神社の境内に、淡い黄緑色の花を付ける、都内では大変珍しい桜「御衣黄」(ぎょいこう)が、たった一本だけある。
この木は昭和四十六年に早逝された高橋青年部長を悼んで、当時の町会長 河原崎茂吉氏が植えられたものです。
御衣黄桜は、八重桜を品種改良した園芸種で、遅咲きだが開花が進むにつれ、花弁の中央に紅色の線が現れ、気品のある色合いが、貴族の衣装を思わせることから、この名が付いたと言われる。
昭和四十六年は西暦だと1971年なので、早逝後すぐに植えられたのであれば50年ほど前に植えられたものなのになるのだろうか。
数百品種ある桜のうちで唯一、黄色の花を咲かせる大輪の八重咲きの桜。花言葉は「優れた美人」だそう。
御衣黄桜の根本。灯篭の真ん前、金毘羅神社・鳥居の横に植えられていた。
伐採
夏の暑さでひと月ほど立ち寄れておらず、暑さも落ち着きはじめた九月中旬。久しぶりの柳森神社
境内に入り何となく違和感を感じるも、それが何かはじめわからなかった。
見慣れた神社境内の風景だが、妙な明るさを感じる。
はじめ見たときは「こんなところに切り株あったっけ」という感じだった。
感じた明るさの正体は境内を覆うように伸びていた御衣黄桜の枝がきれいになくなっていたことだった。
寿命だったのか、今年の異常な猛暑のため枯れてしまったのか、それとも台風で折れてしまったのか。原因は不明だが、少なくても今年の春に咲いていたことは確かなのでこの夏に伐採されたと思われる。
まさか今年で見納めになってしまうとは思わなかった。